ED治療薬と硝酸薬の併用の禁忌

世界ではじめてED治療薬の販売が開始されたのは1998年のことと、それほど年月が経っているわけではありませんが、今やED治療薬というのは、EDの症状を克服するためになくなはならない存在となっています。
こうしたED治療薬のほとんどは、PDE阻害剤とよばれるタイプのものであり、男性の性器の周辺にあって血管の壁にある平滑筋という筋肉の収縮をつかさどっているPDE5という酵素のはたらきを邪魔することによって、血管が収縮して性器に血液が送り込まれなくなるのを防止し、EDの症状があらわれなくなるようにするのです。
ここで、血管の収縮が抑制されるということは、すなわち体全体として血液を押し出す力、血圧が低くなるということを意味していますが、この血圧低下作用はあまりにも過剰にはたらきすぎてしまうと、体によくない影響が及ぶことがあるのです。
たとえば、心臓の冠状動脈などが詰まりを起こし、胸の痛みや圧迫感を訴えるという狭心症の患者の人には、ニトログリセリンなどの硝酸薬とよばれるタイプの医薬品が処方されることがあります。
この硝酸薬というのは、血管を拡張することによって、血管に過度の圧力がかからないようにし、血液の流れをスムーズにするものです。
したがって、ED治療薬と硝酸薬をいっしょに飲んでしまった場合、相乗効果によって、予期しないような血圧低下が起きてしまい、意識がもうろうとなったり、意識を失ってしまったりといった副作用の可能性があり、併用は禁忌とされているのです。